予言簿 第5回   支配星に冥王星をもつ蠍座の今後

 

冥王星の件で、今度は蠍座に及ぼす影響を考えてみました。

私的には、今後も支配星は冥王星だと思います。

恒星である太陽も、衛星である月も、西洋占星術では惑星扱いでしたから、冥王星が矮惑星に定義変更されても、蠍座の支配聖は冥王星で良いと思います。

 

ただ、折りしもその年の運気を読む際の立役者木星が蠍座運行中に起こった出来事でもあることを鑑みると、惑星から矮惑星に変更された事は、何か占星術的な意味があると考えてよいのではないかと思います。

 

今後の蠍座に影響する事としては、まず冥王星の影響は受け続ける。しかし、その冥王星が惑星から格下げになった事で、蠍座が醸し出していた「威」という怖さ的なものは、若干薄れ、更に木星運行中という事もあり、この事は蠍座にとってプラスに働く可能性が高いのではないか。蠍座の背負うマイナス面の遺伝・継承的な事から開放されたり、それらから受けていた重圧が軽くなるのではないでしょうか?

例えば、長男としての重い役割に苦しんできた人、会社の「威」や「圧」に苦しんできた人、何某かの先祖からの因縁で現世でマイナス面を背負って生まれてきた人、他にも色々想定できますが、こういった人達は霧が晴れたように、それらの物事から解放される、もしくは楽な状態になる。

逆に予言簿第4回では国際情勢に触れましたが、国内的にも、これまで他に対して「威」であった存在は、その力をなくす。大会社の「威」や「金」といった「力」で、これまで当然に行われてきた敵対的とまではいかないが状況的圧力による吸収合併や一方的に大きな会社に都合の良い契約等、これまで通りにはいかなくなる。(折りしも今日のニュースでは、大王製紙が北越製紙の買収を諦めている。)こういった事に個人としてダイレクトに影響を受けるのが蠍座の人でしょう。

 

では、今後蠍座はどうなるのか?

「威」や「圧」から解放され、未知なる自分を開拓できる。ここから先の人生が本当の蠍座の自分が築いた人生となるかもしれません。

あまりにも強すぎた支配星の「威」は、ある意味心地よい力強さとなり蠍座を支えていくことになる。

 

ただし、社会現象と違って、人の本当の姿は今ある物体としてのそれではなく、魂だと私は思っています。だから、蠍座の全ての人に良い事が起こるとは限らない。

 

これまで弱者を苦しめ、水面下のはかりごとで汚い手を使い、その支配星の「威」とも言えるパワーを最大限悪い方向で使ってきた人は、それなりの天罰が下る時がきたと覚悟した方が良いかもしれない。

それは、現世でこれまで悪事を重ねたにも関わらず、それでも曲がりなりにここまでやってこれたのは先祖の目に見えない助けがあったからであり、冥王星が格下げになった事で、こういった人から先祖の助けが消える可能性は高い。悪事を重ねる人は大抵運命とも言えるような相当な力でもって気付かされるまでは、相手方の傷の深さを知ることはない。そして、誰かを逆恨みしている蠍座の人は、それが逆恨みである事を気づかされるでしょう。

しかし、人は自分のしでかしてきた事によりどれ程他者が傷ついたかという事や、被害者ぶっていたものの本当は加害者だったといった真実を、をしっかりと気づかされる事は必要な事であり、そういった形で今のドランジット木星の恩恵を受ける事になるでしょう。



2006.08.27

                                      (C)ジュリアン有生




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